頭部を内面突起付き鋼管により補強した場所打ちコンクリート杭
KCTB場所打ち鋼管コンクリート杭とは
KCTB場所打ち鋼管コンクリート杭は、従来の場所打ちコンクリート杭の耐震性の向上のため、曲げモーメントやせん断耐力が大きく作用する杭頭部などに、内面突起付き鋼管(JIS規格品)を巻いた複合場所打ちコンクリート杭です。
評定番号:BCJ評定-FD0356-08(令和3年2月12日取得)
特長
- KCTB場所打ち鋼管コンクリート杭は、JIS A 5525(鋼管ぐい)に規定される内面全長突起付き鋼管を使用しています。
- 鋼管径が最大2,700mmまで適用可能です。
- コンクリートの呼び強度および構造体強度補正値は、場所打ちコンクリート拡底杭工法の評定内容に準拠します。
- 普通場所打ちコンクリート杭に比べて軸部を大幅に絞ることができます。
- 靱性が大きいため地震時の安全性が大きいです。
- 曲げ剛性、せん断耐力が大きいです。
- 鋼管の外径、板厚、材質を変えることができるため、設計の自由度が高いです。
- 鋼管外周を特殊処理することでネガティブフリクションを低減できます。
施工順序
Photo
JIS A 5525に規定する
SKK400-IRおよびSKK490-IR
鋼管建込み状況
杭天端(カプラー方式)
コンクリートの設計基準強度の範囲(Fc:設計基準強度(N/mm2))
コンクリートの設計基準強度は、18N/mm2以上45N/mm2以下とする。なお、コンクリートの呼び強度及び構造体強度補正値(28S91)は、場所打ちコンクリート拡底杭の評定内容に準拠する。
同時建込み工法における鋼管の外径・厚さの範囲
注)鋼管の種類 : SKK400-IR 、 SKK490-IR (但し、外径2600、2700はSKK490-IRのみとする)
◎ 標準板厚(汎用) 〇 標準板厚 △ 要相談
同時建込み工法における鋼管径、鋼管部掘削径と深さ、鋼管長の上限
充填方法 | 外周グラウト充填 | |
---|---|---|
掘削工法 | アースドリル工法 リバース工法 | オールケーシング工法 |
鋼管径 | 700~2700mm | 700~2700mm |
鋼管部掘削径 | 鋼管径+50mm以上 | 鋼管径+200mm以上 |
鋼管部掘削深さ | 鋼管下端深度+100mm以上 | ― |
鋼管長の上限 | 30.0m | 30.0m |
鋼管下端の最大深さ | 30.0m | 30.0m |
充填方法 | 外周オーバーフロー充填 | ||
---|---|---|---|
掘削工法 | アースドリル工法 リバース工法 | オールケーシング工法 | |
鋼管径 | 700~2700mm | 700~2700mm | |
鋼管部掘削径 | 鋼管径+100mm以上 | 鋼管径+200mm以上 | 鋼管径+300mm以上 |
鋼管部掘削深さ | 鋼管下端深度+100mm以上 | ― | |
鋼管長の上限 | 12.5m | 12.5m1) | 12.5m1) |
鋼管下端の最大深さ | 14.0m | 14.0m2) | 14.0m2) |
- 1)コンクリート打設圧により鋼管下端から鋼管外周にコンクリートが回り込んで、検尺により鋼管外周のコンクリート天端が測定できた場合、鋼管長は「鋼管天端から鋼管外周のコンクリート天端までの距離」に読み替える。ただし、適用できる鋼管長の上限は16.5mとする。
- 2)コンクリート打設圧により鋼管下端から鋼管外周にコンクリートが回り込んで、検尺により鋼管外周のコンクリート天端が測定できた場合、鋼管下端の最大深さは「施工地盤面から鋼管外周のコンクリート天端までの深さ」に読み替える。ただし、適用できる鋼管下端の最大深さは18.0mとする。